池田市市議会議員 渡辺ちよし WEBページ

 

ニュースレターより

(利根川介護心中事件を考える)
池田に素晴らしい地域包括ケアシステムを! 

地域社会が地域で困っている人を行政、医療関係者などと連携を取ってケアを行なう地域包括ケアシステムはそのまちの地域力・福祉力が試されると言われています。
 このような地域社会を構築していく中で、埼玉県深谷市で昨年11月に起こった無理心中事件は地域としてどう捉えたらよいのかを考えさせられる事件です。
 事件のあらましは81歳の女性が認知症とパーキンソン病を患い、その介護に3年前から3女(47歳)が仕事を退職して介護サービスを使わず一人で行ない、74歳の夫は新聞配達をして一家を養っていたが、体調悪化で退職となり、3女は無収入の中、両親の介護を行なっていました。
 いろいろな事情の中、生活保護の給付申請が許可されたその日に3人は冷たい利根川に車ごとダイビングして無理心中を図った事件です。
 両親を死なせてから自らも死のうともがいているときに発見されて病院へ搬送された3女は父に対する殺人と母に対する自殺ほう助で今年の6月23日に懲役4年の実刑判決が下されました。裁判の中で3女は「本当は生活保護など受けたくなかった。」と語ったようです。
 私はこの事件を貧困の深み、介護疲れ、生活保護など福祉対象者に対する差別偏見、地域コミュニティーの希薄化が浮き彫りになっていると考えます。
 彼らは無年金で介護保険も払えず、公的な介護サービスなども使っていなかったようです。貧困と言う負の連鎖が貧困を深くしていったようです。
 介護離職をして親を見る人々は多くいます。その介護する人を孤立することなく支援していくのが介護保険制度なのですが、貧困の前にはこの制度も無意味になってしまいます。
 貧困に対応するために生活保護があるのですが、福祉対象者に対して差別偏見があるのは事実で、生きるためのセーフティネットである生活保護の対象者になることが死ぬよりもつらい意識になってしまうのも社会の作り上げた偏見なのです。
このような事件が起きた後、地域や行政が何をしてきたかとマスコミは叩きますが、地域から一線を引いた家族に対して何ができると言うのでしょう。手を差し伸べて拒否されるとそれ以上は対応できないのが現状です。
 この事件をみて福祉対象者に対する差別偏見と孤立化していく個人・家族の対応が今後の地域包括ケアシステムの大きな課題であると認識し、議会で議論してまいります。
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